熟成
まだ東京で修行中だった頃、さる方のご紹介でヴァイオリンのソロ・リサイタルを聴きに出かけたことがありました。
ステージに現れたヴァイオリニストは、まだ少年の面影を残した日本人。 何を弾いたのか記憶に無いのですが、確かデビューアルバムのツアーだったような気がしますから、ベートーベンのヴァイオリン・ソナタやプロコフィエフのソナタだったはずです。
すでにその頃には、名だたるコンクールで優勝を重ねていたほどの腕前でしたから、下手なはずもありません。 若さゆえの力強さやスピード感が溢れ、聴く者のハートを鼓舞するような味わいでした。 事実、演奏後のスタンディングオベーションは社交辞令的なソレではなく、心からの拍手喝采でした。
が、笑えるほどに力の抜けた演奏をする服部譲二氏が好きだったボクにはちょっと音が若すぎたので、それ以降彼の演奏を耳にすることがなかったのですが・・・ついにきましたね、『ベルリン・フィル』のコンサートマスター内定!!
これを機会に、彼の音を改めて聴いてみようかと思っています。 あれから10年経って、彼の奏でる音楽がどれほど芳醇に熟成されたのか楽しみです。
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