熟成

Photo まだ東京で修行中だった頃、さる方のご紹介でヴァイオリンのソロ・リサイタルを聴きに出かけたことがありました。

ステージに現れたヴァイオリニストは、まだ少年の面影を残した日本人。 何を弾いたのか記憶に無いのですが、確かデビューアルバムのツアーだったような気がしますから、ベートーベンのヴァイオリン・ソナタやプロコフィエフのソナタだったはずです。

すでにその頃には、名だたるコンクールで優勝を重ねていたほどの腕前でしたから、下手なはずもありません。 若さゆえの力強さやスピード感が溢れ、聴く者のハートを鼓舞するような味わいでした。 事実、演奏後のスタンディングオベーションは社交辞令的なソレではなく、心からの拍手喝采でした。

が、笑えるほどに力の抜けた演奏をする服部譲二氏が好きだったボクにはちょっと音が若すぎたので、それ以降彼の演奏を耳にすることがなかったのですが・・・ついにきましたね、『ベルリン・フィル』のコンサートマスター内定!!

これを機会に、彼の音を改めて聴いてみようかと思っています。 あれから10年経って、彼の奏でる音楽がどれほど芳醇に熟成されたのか楽しみです。

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ゆとり、あそび、粋。

Photo 指先の感覚を大切にする鍼灸師としましては、ゴルフと弦楽器は控えたい・・・と言われておりますが、こっそりと三味線をしております。

まだ学生だった頃、学校を自主休講にして祇園の巽橋にあった小さなうどん屋さんに足しげく通っておりました。 まだ日が高い時間帯の花街には人影もまばらで、三味線のお稽古の音がふわりと耳に漂ってくる・・・そんなスッピンの祇園に、妙な色気を感じたものです。

ずいぶんとクラシックを愛聴しておりますが、いざ楽器を手にする段になって何故か三味線を手にしたのには、そんな若い頃の刷り込みがあったことが理由なのかもしれません。

師範や免状が欲しいわけではなく、ただ三味線を楽しみたかったので、とある方にご紹介いただき、その花街ではNo1の腕の持ち主という芸者さんの下につきました。

先日のお稽古のときに京都の華やかな昔話を聞かせて頂いたのですが、締めくくりに一言・・・「なんでもキッチリやりすぎると、自分も周りもしんどくなってギスギスしますやろ? 適当に遊びをつくっておくことが、豊かさやと思うんどす」

いろんなモノを見て来た人の言葉には、含蓄がありますな。 その遊び加減にこそセンスが問われるので、遊び上手になることが一番難しいことであるものよ。 と思う、今日この頃です。

ちなみに、亡くなられた鍼の大師匠は、某都知事に「いなせな鍼をする」と評されていました。 いなせな鍼・・・う~ん、わからん。

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宿命と・・・

Photo 出勤の用意をしながらTVをつけたら、マイケル・ジャクソン氏の死去が報道されていました。 とくにFunだったわけではないので特別な感情は湧きませんでしたが、少し寂しい心持になりました。

洋の東西を問わず人は古来より、『不老不死』や『永遠の若さ』を求めてきました。 人として生きている限り絶対に実現することのできない宿命だからこそ、多くの人々はなおソレを求めるのでしょう。

ところが、西洋科学というものは「探究心」「進歩」という錦の御旗を掲げ、人々の限りない「欲望」を実現させることを正義としています。 事実、自然現象として受け入れなくてはならない様々な不可能を、可能にしてきました。

A:「もっと鼻が高かったら、恋を成就できるのに・・・。」

B:「だったら鼻を高くして、ついでに二重瞼にしておきましょう。」

A:「ボクの肌が白ければ・・・。」

B:「だったら全身、真っ白にしちゃいましょう。」

物事の評価を相対的に感じとる限り、どんなに幸せが続いてもソコに必ず不満が生まれます。 ソレを否定するのであれば、人であることを放棄しなくちゃなりません。

昼がくるから夜がくるし、悲しみがあるから喜びがあるのではないでしょうか? 抗うことのできない摂理を受け入れる覚悟をしたうえで、課せられたルールのなかで精一杯生きて生きたいものです。

マイケル・ジャクソン氏は富と名声というJokerを使って、有り得ない事柄を実現してしまいました。 彼にどのようなコンプレックスや願望があったかは解りませんが、運命のルールを逸脱してしまった人の姿は、決して美しいものではありませんでしたね。

多くの事柄を考えさせる、重い出来事でした。 ご冥福を・・・。

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鍼療短縮のお知らせ

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7月は祇園祭の季節。 “コンチキチン”の『祇園ばやし』が、京都の街に夏の訪れを感じさせます。 やはり風物詩なのですね。

「祇園祭」期間につきましては、当院周辺で交通規制が行われるため、下記の通り「鍼療短縮」とさせていただきます。 ご不便をおかけしますが、ご理解のほどお願いいたします。

・7月16日(木)・・・9:00~12:00までの鍼療

・7月17日(金)・・・13:00~18:00までの鍼療

期間前後は、混雑が予測されますので、お早目のご予約をお願いいたします。 また、ご来院の際は、お気をつけてお越しくださいませ。

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深夜の愉しみ

Photo_2 題名:『ラ・ボエーム』(2008)

出演:ロランド・ビリャソン アンナ・ネトレプコ

ジャコモ・プッチーニ作曲による、かの有名なイタリアオペラ『ラ・ボエーム』が、オペラ界のカリスマと呼び声の高いビリャソンとネトレプコのゴールデン・コンビによって映画化されたのが去年のこと。 先日の『BS20周年企画』にて放映されたので、ちょっと腰を据えて鑑賞いたしました。

貧しい作家ロドルフォは、結核を患った恋人ミミに薬を買ってあげられないことを嘆き、別れを決意します。 ミミは大金持ちに囲われることになるのですが、最後は愛するロドルフォの元に帰り息を引き取るという悲哀に満ちたお話しです。

よく考えると、微妙なお話しですがね・・・(^^;)

舞台を観劇することのライヴ感や芸術性は格別ですが、映像化したオペラってのも素敵でした。 なにせ背景の作り込みが細かくて、セットに奥行きがありますから、景色として自然に受け入れられるわけです。 視覚的には、歌舞伎と時代劇ドラマみたいな違いでしょうか?

とにかく甘く切ない恋の物語を情熱的に歌い上げる2人に、2時間釘付けになれました。

こういう上質な企画を深夜にコツコツと放送している限り、「受信料は無駄じゃないね」と思えます。 近頃のNHKは世俗的な番組作りをするようになりましたが、お笑いを観るならNHKにはチャンネルを合わせないでしょう? 頑張ってくださいね、NHK。

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木屋町の快人たち

Eharathumbnail2 昨夜は所要を済ませたあと、久方ぶりに御池木屋町にある秘密のレストランへ夕食をとりに向かいました。

少し肌寒かったので、温かい何物かを・・・と入店したら、なにやらセンターテーブルで大盛り上がりしているオトナの集団が。 少し距離をおいたカウンターに座ってオーダーを済ませたところで、店内中に響き渡るような艶のある美声で「はじめちゃん!」との声掛けがそのセンターから?

そのお店をボクに紹介してくださった関西オペラ界の怪人『Mr.カ○ツ』が、ほろ酔い加減で手を振っていらしゃるではありませんか! しかもそのお隣には、『Mr.K』と阿吽の呼吸でピアノを奏でる『Mrs.ヤマ○ト』がほぼ泥酔状態で手を振っていらっしゃる。

そして更にそのとなりには、見覚えのある顔が・・・スピリチュアル・カウンセラーにしてオペラ歌手(オーラの泉に出演なさっていた彼です)の『Mr.エ○ラ』さんが、ニコニコと笑っていらっしゃる。 その他にMBS毎日放送のお偉方がオペラ談義をしている様子。

ほどなくして同席させて頂きしばし歓談した後で、今週はお祝い事があるという旨の会話をしたらば、お店のオーナーシェフの音頭取りでなんと皆さんがお祝いの合唱をプレゼントしてくださいました♪

あ~、なんて幸せ・・・合唱(じゃなくて、合掌)☆

自身が様々なことを体験しながら、なおも喜びや悲しみを情感たっぷりに歌い上げる心の豊かな人は、誰かにHappyを贈ることがとても上手ですね。 クライアントが笑顔を取り戻せるように、ボクたち鍼灸師も感性豊かに生きていたいと思いました。

気づいたら『午前様』になっていましたが、夜風と心地よく戯れながら帰路につきました。

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臨時鍼休日

Photo 各地から梅雨入りの便りが聞かれる頃となりました。

みなさまお元気でお過ごしでいらっしゃいますか。

誠に勝手ながら、学会等参加のため、下記日程の受付時間を

変更させていただいております。 ご確認よろしくお願いいたします。

・2009年6月13日(土)・・・最終受付11時

当該期間中は電話・メールによるお問い合わせ、ご連絡は承れませんので

ご了承ください。

新型インフルエンザのニュースが日々入ってまいりますが

その影響を受けていらっしゃる方には、心よりお見舞い申し上げます。

 

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陪審

12 邦題:12人の怒れる男(1957年)

主演:ヘンリー・フォンダ

いよいよ、陪審員制度がスタートしましたね。 名作ドラマ『アリー・Myラブ』(原題:AllyMcBeel)ではラブコメディーでありながらも弁護士の苦悩や葛藤が描かれていましたが、陪審員の目線で描かれた作品も彼の国にはあります。

さすがは、陪審員制度のお国。

17歳の少年が父親の殺人容疑で起訴されて、そこに集まった12名の陪審員たちがその事件の評決をする事になる。 既に目撃証言や証拠などから、誰もがその少年の有罪を信じて疑わない中で、1人の陪審員だけが無罪を主張するのである。 数時間に渡った討論の結果はどんなものになるのだろうか? そして、彼らが出した結論とはいかに・・・。

人を裁き罰することの難しさを淡々と、しかしジリジリとした切迫感をもって描いています。 この年のアカデミー賞3部門にノミネートされていましたが、『戦場に架ける橋』に負けるあたりがアメリカっぽいですね(^^;)

ところで・・・これから日本の弁護士も、陪審員の情に訴える演技派がでてくるのでしょうか? 

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九寨溝

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キュウサイコウと読みますが、残念ながら「灸、最高!」ではありません・・・あしからず。

BS2で『九寨溝』の特集を再放送するとの知らせを、以前ご紹介したピアニストのウォン・ウィン・ツァン氏からメールで頂いたので、チャンネルを合わせてみました。 この番組のBGMはウォン氏によるもので、同名のアルバムも発売されています(もちろん、『鍼灸Meridian烏丸』でも流しています)。

と思ったら、オープニング・トークをしているはNHKが誇る若手ホープであり、我が従兄弟の青井実くんじゃないか! うーん、すっかり看板Boyになってしまったな(^^) 知り合いばっかりが番組に出てくるなんて、ちょっと妙な感じどす。

さて、四川省の西北部にある『九寨溝』は、原生林が生い茂った50キロほどの渓谷に、大小100あまりの湖沼や瀑布が点在する世界遺産に登録された景勝地です。 付近にチベット族の村落である「寨」が9つあったことから、『九寨溝』と名付けられたそうです。 4000メートルを越えるこの山岳地帯に点在する透明の湖底には、樹氷のような『石灰華(倒木に石灰が付着してできたもの)』が横たわっています。 

碧く清んだ湖水と、まっ白く広がる湖底の幻想的なコントラストが、ウォン氏が奏でる静謐な音楽とマッチして、瞑想的な時間を楽しませてくれます。 縁あってチャンネルを合わせた方は、ぜひ部屋の照明を落として美しい奇跡を楽しみましょう。

いやァ~、中国ってシュールですね。

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あぁ、輝ける日々よ・・・その8

Es 紀伊半島一周の締めくくりは、奈良県大宇陀。 一般的には『又兵衛桜』で有名ですが、東洋医学に関わる者にとっては、徳川吉宗の銘により幕府直轄となっていた『森野薬草園』で広く知られていることと思います。 611年に軽皇子が薬狩りをした頃から、この地は薬猟の里として我が国のヤンゴトナキ人々の健康を守ってきたのです。

さて、学生の頃からこの古い町に足しげく通っていますが、どうしても買わなくちゃならないモノは『森野薬草園の本葛』と『松月堂のきみごろも』です。

見た目は厚揚げのような『きみごろも』ですが、卵白&寒天&砂糖でつくられたフワフワの食感は、ルックスから受ける印象とののギャップが癖になる逸品です! 『道の駅』をはじめ町の至る所で売られていますが、長谷寺からの御用達を受けている本物は『松月堂』へ赴かなくては手に入れることはできません。

途中で欲望に負けてしまわぬように、頑張って煩悩と戦いながらお店を探してください。

さ、『大宇陀あきるの温泉』で一風呂浴びて、帰京するとしますか。 走行距離860Km・・・なかなか手応えのあるコースでした。 あと数年は、勘弁してください(^^;) とはいえ、GWにふさわしいキラキラした景色を楽しませてくれた紀伊半島でした☆”

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